歯科衛生士からの処方　　ハブラシの選択

私はこれまでに15年間歯科訪問診療に携わっており、在宅や施設で使用中のハブラシが不衛生になっている現状を目の当たりにしてきました。高齢者のセルフケアでも介助者による口腔ケアでもその現状に変わりはありませんでした。 そこで、このカラーシリーズを導入したところ患者さんからは「毛色と歯磨剤の見分けがつきやすい」とのご意見をいただきました。 さらに、使用中のハブラシが清潔な状態で維持されることが増えた経験を得ました。それだけでなくカラーバリエーションが豊富なことは患者さんと私達で「色を選択」する楽しみを共有することができます。私たち歯科衛生士が行うハミガキ指導はハブラシの毛の質やハンドルの特性に目を向けがちですが、それだけではなく患者さんの身体の状態に合わせたハブラシの選択が必要だと思います。そして、色の選択はハブラシを衛生的に使用するために役立つことが分かりました。（デンタルワールド32号掲載）

医療法人社団 千磨会　大岡歯科医院（埼玉県さいたま市）
歯科衛生士　一之瀬 くに子